頭のうちどころが悪かった熊の話

書店で見かけてからというもの、気になってました。
大学の図書館で借りました。
「人生について考える7つの動物寓話」だそうで。

頭のうちどころが悪かった熊の話

頭のうちどころが悪かった熊の話

いいねいいね。いい感じだね。

牡鹿は窓のむこうの空に向かってツノをふり上げた。
「意味なんてもの、もともとないんだ。生きていくのに、意味なんていらないんだ。ただ生きているだけでじゅうぶんなんだ」
牡鹿は決心した。
「ぼくはこれから、意味のあることは、いっさいしないことに決めたぞ。決めたったら決めた。いっさいだ。いっさいしないんだ」
牡鹿は、ふっ切れたように気持ちが軽くなるのを感じた。

というくだりが好き。



著者の「安東みきえ」って、中一のとき教科書に載ってた「そこまでとべたら」の人かあ。
あの小説、結構好きだったな。
「脱いだ制服くらい、かけておいたら?」とか
魔の谷(だっけ?)を越えるアイテムが見つからない、とか
私は谷底に落ちて消えた、とかだよね(うろ覚え)