精霊の守り人

新潮文庫の100冊」に、
今年からラインナップされた1冊。

精霊の守り人 (新潮文庫)

精霊の守り人 (新潮文庫)

著者は
「子どもが読んでも、大人が読んでも面白い物語を書きたい」
と、あとがきにて述べているが、
この作品は、その思いが達成されている稀有な例だと思う。



とても、おもしろかった。
女用心棒バルサの冒険譚は、
市販のRPGのシナリオに、そのまま流用できそうな感じ。




実は、最近まで「ファンタジー」に、
どちらかと言うとマイナスの感情を抱いていた。



登場人物の名前が、言い慣れない名前であるほか、
日本語にはない固有名詞が頻出する。
これらを覚えることに、苦手意識を感じていた。
そのため、自分から読もうという意欲が失せ
「ファンタジー」を敬して遠ざけるようになってしまったのだ。



そして何より、昔読んだ「ファンタジー」が、あまり面白くなかった。
「他にも読みたい」と思わされなかった。




小学生のときに、この本に出会っていれば、
その後の本の趣味が、多少変わっていただろう。