精霊の守り人
「新潮文庫の100冊」に、
今年からラインナップされた1冊。
- 作者: 上橋菜穂子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/03/28
- メディア: 文庫
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「子どもが読んでも、大人が読んでも面白い物語を書きたい」
と、あとがきにて述べているが、
この作品は、その思いが達成されている稀有な例だと思う。
とても、おもしろかった。
女用心棒バルサの冒険譚は、
市販のRPGのシナリオに、そのまま流用できそうな感じ。
実は、最近まで「ファンタジー」に、
どちらかと言うとマイナスの感情を抱いていた。
登場人物の名前が、言い慣れない名前であるほか、
日本語にはない固有名詞が頻出する。
これらを覚えることに、苦手意識を感じていた。
そのため、自分から読もうという意欲が失せ
「ファンタジー」を敬して遠ざけるようになってしまったのだ。
そして何より、昔読んだ「ファンタジー」が、あまり面白くなかった。
「他にも読みたい」と思わされなかった。
小学生のときに、この本に出会っていれば、
その後の本の趣味が、多少変わっていただろう。