25時のバカンス

デビュー単行本「虫と歌」が各所で絶賛されすぎていて，とても期待値が高かった第二作品集。

25時のバカンス 市川春子作品集(2) (アフタヌーンKC)

違う次元で戦っている感じ。完成度が恐ろしく高い。
なかなか思いつかないよな，というぐらい凝っておもしろい設定だったり，
設定はそこまで凝っていなくても，心情や人間関係を描くのが上手かったり，
プロットがしっかりしていて筋運びが良かったり，科白や会話運びが特徴的だったり，
絵が上手かったり，上手くなくても味があったり，
いい漫画だな，と思える評価軸っていろいろあるけれど，
すべてがとても高いレベルにあり，かつ調和している作品。



表題作読んだ後，物語を受容する器が飽和してしまって，続きが読めなかった。
次の日も表題作を読んだだけでおなかいっぱいになった。
残りの２作も消化するのに時間がかかった。この漫画にかかりきりになって何度も読んでしまった。
素晴らしい漫画だと思う。読んでから時間が経過しても，定期的にこの漫画のことを思い出してしまいそう。