ワーカーズ・ダイジェスト

津村記久子は前から好きで、紀伊国屋書店でサイン本が売っていたこともあり購入。
表題作ほか2008年に書かれた「オノウエさんの不在」収録。

ワーカーズ・ダイジェスト

ワーカーズ・ダイジェスト

がんばれ、とか、あなたならできる、とかじゃない「いろいろあるけれど、とりあえず働くか」という前向きな諦念をリアルに描くディティールが素晴らしい、内容のじめじめさとは裏腹に読後感がすっきりした作品。
「誰かに何かを伝えたい衝動を、ちゃんと管理できるようにならなければならない。」という言葉が印象に残る。