猫物語(白)

物語シリーズ7作目にして、まさかの語り部交代(読み始めて2,3行で気づくからネタバレじゃないよね)。
てか今までの6冊が第一期として、この本から第二期という感じ。
表紙は7冊中3冊をしめる羽川さん。

猫物語 (白) (講談社BOX)

猫物語 (白) (講談社BOX)

一人称が固定された小説では普通ほかの登場人物の心情は想像するしかなくはっきりとは分からず、だからこそ超人性を帯びる登場人物もいるのだけれどそいつも蓋を開けてみると人間でしたとかそんな話。
本シリーズは会話の面白さが魅力なのだけれど、今までの6冊は一人称主人公であった暦が誰かと話す場面しか出てこなかった(一人称固定なのだから当然)。で、暦を介さず、ほかの登場人物同士がしゃべるとどうなるか、というのが分かるファンサービスなつくりにもなってる、というか、相手によって見せる姿って違いがあるよね、とかそのへんもテーマなんだろなたぶん。
次回作「傾物語」への露骨な伏線もあったので、楽しみ。もう来月には出るのか。週刊漫画連載を抱えながらもすごい刊行ペース。