百瀬、こっちを向いて。

「単行本書き下ろし」があるんだから、買うしかないでしょう。
かつて、教室のすみっこに いた人たちへ。

百瀬、こっちを向いて。

百瀬、こっちを向いて。

風邪で寝込んでる間に3回読んだ。やっぱり良かった。良すぎた。
今は違うが、私は人生において一時期、この作家が全作家の中で一番好きだったことがある。そのことを思い出した。



「せつなさの達人」とかいうキャッチコピーで売り出されてた頃の、これ系の作品は、どっちかというと不幸なラストが多かった気がする。あれらも大好きだったし、泣いたけど、今、思うと、人が死んじゃう話が多くて、そりゃ泣くよなあ、と。
本書の収録作は、人が死なない。けれど、泣いた。人が死なないで、泣ける作品を作るのは難しいと思う(自分が今まで泣いた作品思い出してみて。誰か死んでない?)。作り手の技術力が上がった、ということだろうか。



あえて違うペンネームで作品を発表する理由について考えてみようと思ったけど長くなりそうなので今度にする。