雨の塔
「女による女のためのR18文学賞」でデビューした著者による、
2作目の単行本。書き下ろし。
- 作者: 宮木あや子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/11/26
- メディア: 単行本
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互いに無関心だったはずが、様々な感情が生まれ……
優れたスポーツ選手は「空間」を作ると聞いたことがある。
その人がいるだけで、その場の空気が変わるのだ。
この作品も「空間」を作っていた。
ぷうん、と甘い匂いが、匂い立つような雰囲気。
雨の日の、このままどこにも行けなさそうな感じ。
とてもとても狭い人間関係。そしてどうしようもない感情。
空気に、やられた。
読んでいる最中、
私も何かに閉じ込められた気がした。
*1:少女、と書いたけど、高卒の年齢