愛でもない青春でもない旅立たない

地元の私立図書館で借りました。

青春とか愛とか、さして中身のない言葉はいらない。誰かに愛されているのか、誰を愛しているのかだってわからない。旅立つこともない。僕は毎日自分のふつうの日常を散歩しているだけ。だから、歩くための道はあったほうがいい。時間も空も、足も。誰かのために歩いているわけじゃないけど。日常はそれなりに幸福で、それなりに不幸だし。今もどこかで誰かが死んでいて、どこかで誰かが生まれている。そしてすべての人は生を死に続けている。それにいちいち涙は流さない。ただ食べて、出して、オイシイとかマズイとか言いながら。僕は何者でここはいったいどこなのか?まあどうでもいいんだけど。リアルなことはあるとは思うけど。リアルな……たぶん、この小説は。僕らの時代の現実は、そう簡単には……。

この小説は、恋愛小説かもしれないし、純文学かもしれない。そうでないかもしれない。ここにあるのはいわゆる青春ではない、しかし、まぎれもなく青春小説だ。
(帯より)

愛でもない青春でもない旅立たない

愛でもない青春でもない旅立たない

こんな感じ。こんな感じだよね、日常って。
「それなり」の毎日。
愛でもないし、青春でもないし、旅立ったりもしない。



主人公が22歳の大学生で、自分と一緒。
置かれている状況は全然違うけれど、
それだけで少し内容に親しみが湧いたり。



文章が好きだなー。
『恋愛の解体と北区の滅亡』も読むかー。