子供たち怒る怒る怒る

「新潮」掲載の短篇をまとめた短編集。
表題作ほか「大洪水の小さな家」、「死体と、」など計6篇を収録。
野間文芸新人賞候補作。
昨日、市立図書館で借りました

子供たち怒る怒る怒る

子供たち怒る怒る怒る

うん、これは好きな小説集だ。



まず、「大洪水の小さな家」
タイトルの元ネタは「大草原の小さな町」?
固有名詞が列挙される、「」が多用される、
というのは「1000の小説とバックベアード」につながる特徴?



「死体と、」は改行なしに次々とスポットライトを浴びる部分が変わる小説。
新しい登場人物が出るたびにその人物に話が移っていく。
こういう小説書いてみたい。



「慾望」は理由がない、っていうのがいい。
鏡姉妹の飛ぶ教室」を思い出した。



「子供たち怒る怒る怒る」はこの本の中では一番長い小説。
「牛男」は、結局、何だったんだろう。



「生まれてきてくれてありがとう!」は雪国育ちの経験がいかされた?



「リカちゃん人間」は、
佐藤友哉が「カザリとヨーコ」を書くとこうなるだろうなあ、っていう感じの小説。
これもありだな。



全部、誰かが死ぬ話。



ところで

最近、小説を読むのが楽しくて仕方がない。
一日中読んでいたい気分。